住宅と災害

住宅と災害

住宅を襲う5つ(地震、台風、土砂災害、火災、白蟻)の災害
台風篇
■「台風」ってどんな風?
台風は17m/秒以上の最大風速
台風の名前はどうやって付けるの?
台風の大きさと強さ
台風の発生数と接近数と上陸数
日本に大きな被害をもたらした台風
台風は17m/秒以上の最大風速
 熱帯の海上で発生する低気圧を「熱帯低気圧」と呼ぶことはよく知られていますが、このうち北西太平洋(赤道より北で東経180度より西の領域)または南シナ海に存在し、なおかつ低気圧域内の最大風速の10分間平均が、17m/s(34ノット、風力8)以上のものを「台風」と呼びます。
 では、台風はなぜ、北西太平洋や南シナ海で発生したものが日本近海に接近してくるのでしょうか。
 台風は、上空の風に流されても動きますし、地球の自転の影響で北へ向かう性質を持っています。そのため、通常東風が吹いている低緯度では、台風は西へ流されながら次第に北上し、上空の強い偏西風が吹いている中・高緯度になってくると次第に向きを北東に変え、速度を上げて日本近郊に接近してくるのです。

 台風のエネルギーは、暖かい海面から供給された水蒸気が凝結して雲粒になるときに放出される熱が元になっています。ところが、風や地球の自転によって移動する際に、海面や地上との摩擦によって絶えずエネルギーを失っており、仮にエネルギーの供給がなくなれば、わずか2〜3日で消滅してしまうこともあります。
また、日本近郊に接近すると上空に寒気が流れ込むようになり、次第に台風本来の性質を失って「温帯低気圧」に変わるか、熱エネルギーの供給が少なくなり衰えて「熱帯低気圧」に変わることもあります。
 上陸した台風が急速に衰えるのは、水蒸気の供給が断たれ、さらに陸地の摩擦によりエネルギーが失われるからです。

資料:資料:気象庁
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台風の名前はどうやって付けるの?
 大きな被害をもたらした台風などでよく「ジェーン台風」など、人の名前の付いた台風を耳にすることがあります。これは従来、アメリカが英語名(人名)を付けていたことから使用されていましたが、北西太平洋または南シナ海で発生する台風防災に関する日本をはじめとする14カ国の政府間組織の「台風委員会」は、2000年からこの領域で発生する台風には加盟14カ国が提案した名前を付けることになりました。
 下の表はその1部を掲載していますが、14カ国がそれぞれ10の名前を提出し、合計140の名前が用意されています。台風は1年間に約26.7個発生しますから、約5年間で台風の名前が一巡することになります。
 気象庁では毎年1月1日以後、最も早く発生した台風を第1号とし、以後台風の発生した順番に番号が付けられています。

  命名した国と地域 呼び名 カタカナ読み 意味
1 カンボジア Damrey ダムレイ
2 中国 Haikui ハイクイ イソギンチャク
3 北朝鮮 Kirogi キロギー がん(雁)
4 香港 Kai-tak カイタク 啓徳(旧空港名)
5 日本 Tembin テンビン てんびん座
6 ラオス Bolaven ボラヴェン 高原の名前
7 マカオ Sanba サンバ マカオの名所
8 マレーシア Jelawat ジェラワット 淡水魚の名前
9 ミクロネシア Ewiniar イーウィニャ 嵐の神
10 フィリピン Maliksi マリクシ 速いを表すフィリピン語
11 韓国 Gaemi ケーミー
12 タイ Prapiroon プラピルーン 雨の神
13 米国 Maria マリア 女性の名前
14 ベトナム Son tinh ソンティン ベトナム神話の山の神
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台風の大きさと強さ
台風の大きさと強さは、下表のように風速(10分間平均)を元に表現します。

「大きさ」・・・強風域(風速15m/s以上の強い風が吹いているか、地形の影響などがない場合に吹く可能性のある範囲)の半径暴風域(強風域の内側で風速25m/s以上の強い風が吹いているか、地形の影響などがない場合に吹く可能性のある範囲)
階級 風速15m/s以上の半径
大型(大きい) 500km以上〜800km未満
超大型(非常に大きい)800km以上

「強さ」 ・・・最大風速

階級 最大風速
強い 33m/s(64ノット)以上〜44m/s(85ノット)未満
非常に強い44m/s(85ノット)以上〜54m/s(105ノット)未満
猛烈な 54m/s(105ノット)以上

 例えば、「大型で非常に強い台風」と発表している場合、その台風は「風速15m/s以上の半径が500km以上〜800km未満で、最大風速が44m/s(85ノット)以上〜54m/s(105ノット)未満」ということになります。
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台風の発生数と接近数と上陸数
 ここ30年間の平均値ですが、台風は年間約27個が発生し、平均11個が日本から300km以内に接近しています。

台風の平年値
  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年間
発生数 0.5 0.1 0.4 0.8 1.0 1.7 4.1 5.5 5.1 3.9 2.5 1.3 26.7
接近数       0.1 0.5 0.7 2.1 3.4 2.6 1.3 0.7 0.1 10.8
上陸数           0.2 0.5 0.9 0.9 1.0 0.0   2.6
本土および沖縄・奄美への台風接近数の平年値
  1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年間
本土         0.0 0.3 1.2 1.6 1.6 0.7 0.0   5.2
沖縄
奄美
      0.0 0.3 0.6 1.5 2.4 1.5 0.8 0.5 0.0 7.2
地方ごとの台風接近数の平年値
  沖縄地方 九州南部・奄美地方 九州北部地方 四国地方 中国地方 近畿地方 東海地方 北陸地方 関東
甲信地方
東北地方 北海道地方
奄美地方 九州南部 関東地方(注)、甲信地方 伊豆諸島、小笠原諸島
1月                          
2月                          
3月                          
4月 0.0                   0.1    
5月 0.3 0.1           0.0   0.0 0.2 0.0  
6月 0.6 0.3 0.3 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.1 0.2 0.2 0.1 0.1
7月 1.5 0.9 0.9 0.9 0.6 0.6 0.4 0.4 0.4 0.3 0.8 0.3 0.1
8月 2.3 1.2 1.0 1.0 0.9 0.8 0.9 0.9 0.8 0.8 1.2 0.7 0.7
9月 1.4 0.8 1.1 0.9 1.0 0.9 1.0 1.0 0.8 1.0 1.2 0.8 0.6
10月 0.8 0.5 0.4 0.2 0.3 0.2 0.4 0.5 0.2 0.5 0.9 0.3. 0.1
11月 0.5 0.1 0.0   0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0 0.4    
12月 0.0                   0.0    
年間 7.0 3.8 3.6 3.2 3.0 2.6 2.8 2.9 2.2 2.8 5.0 2.2 1.5
(注)平年値は、1971年〜2000年の30年平均です。
(注)値が空白となっている月は、平年値を求める統計期間内に該当する台風が1例もなかったことを示しています。
(注)接近は2か月にまたがる場合があり、各月の接近数の合計と年間の接近数とは必ずしも一致しません。
(注)「本土」は「本州、北海道、九州、四国」を指し、「沖縄・奄美」は「沖縄地方および奄美地方」を指しています。
(注)地方の区分については、「気象庁が天気予報等で用いる予報用語」の「地域名」をご覧ください。ここでの「九州北部地方」は山口県を含み、「中国地方」は山口県を含みません。また、「関東地方」は伊豆諸島および小笠原諸島を含みません。

2009年までの台風の発生数
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年間
2009         2 2 2 5 7 3 1   22
2008       1 4 1 2 4 4 2 3 1 22
2007       1 1   3 4 5 6 4   24
2006         1 1 3 7 3 4 2 2 23
2005 1   1 1 1   5 5 5 2 2   23
2004       1 2 5 2 8 3 3 3 2 29
2003 1     1 2 2 2 5 3 3 2   21
2002 1 1     1 3 5 6 4 2 2 1 26
2001         1 2 5 6 5 3 1 3 26
2009年までの台風の発生数
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年間
2009         2 2 2 5 7 3 1   22
2008       1 4 1 2 4 4 2 3 1 22
2007       1 1   3 4 5 6 4   24
2006         1 1 3 7 3 4 2 2 23
2005 1   1 1 1   5 5 5 2 2   23
2004       1 2 5 2 8 3 3 3 2 29
2003 1     1 2 2 2 5 3 3 2   21
2002 1 1     1 3 5 6 4 2 2 1 26
2001         1 2 5 6 5 3 1 3 26
2009年までの台風の接近数
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年間
2009         1     3 3 2     8
2008         3 1 2 1 2 1     9
2007         1   1 4 3 3     12
2006             3 4 2 1     10
2005       1   1 2 3 4 2     12
2004       1 1 3 3 6 3 3   1 19
2003       1 1 2   2 3 1 1 1 12
2002           1 6 2 3 1 1   13
2001         1   2 2 4 2     11
2009年までの台風の上陸数
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年間
2009                   1     1
2008                         0
2007             1 1 1       3
2006               1 1       2
2005             1 1 1       3
2004           2 1 3 2 2     10
2003         1     1         2
2002             2     1     3
2001               1 1       1
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日本に大きな被害をもたらした台風
 この表は、昭和期より以降で死者・行方不明者が1000人を超えたものと、平成になってからの死者・行方不明者が40名を超える大きな被害をもたらした台風をまとめたものです。死者・行方不明者の数とともに、どれだけ多くの家屋が被害を受けているかがわかります。自然災害の前に、いかに日本の住宅が弱いのかが、一目瞭然です。住宅の一部損壊であっても、数十万円から数百万円もの修繕費が必要になることをご存知でしょうか!

資料:気象庁
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