災害現地調査報告

越谷竜巻災害[災害現地調査報告]

<視察日程>
9月3日13:35東武スカイツリー線大袋駅で百年住宅(株)社員と合流〜下記[1]〜[7]の順にて視察
[1] 桜井南小周辺越谷市下間久里226
[2] 大杉橋付近越谷市大杉708−1
[3] 住宅車庫倒壊越谷市船渡393
[4] 住宅1階倒壊越谷市大杉569
[5] 北陽中学越谷市大杉485−8 090−2327−3848
[6] 被害の住宅地越谷市下間久里618
[7] 避難所 桜井地区センター越谷市下間久里792−1
視察日程
<竜巻データより>
左の図は1991〜2008年までの18年間に陸上及び沿岸で確認した、突風(竜巻、ダウンバースト、ガストフロントなど)の分布図です。竜巻を赤で、ダウンバーストやガストフロントを青で、突風による被害は確認されたものの、現象の特定には至らなかった不明な事例を緑でプロット。右の図は月別及び時刻別発生状況。
竜巻データより 昨年1年間に確認された竜巻及び突風
竜巻データより 竜巻データより 集計対象:「竜巻」および「竜巻またはダウンバースト」である事例のうち、水上で発生しその後上陸しなかった事例(いわゆる「海上竜巻」)は除いて集計しています。
赤点線:1990年以前はすべての「竜巻」および「竜巻またはダウンバースト」を確認しきれないなどの理由により、1991年以降と確認数を単純に比較することは出来ません。また、2007年から突風の調査を強化したため、見かけ上竜巻が増えている可能性があり、2006年以前と2007年以降も確認数を単純に比較することは出来ません。
<データより>
日本で竜巻の発生報道が行われると、特別な気象現象と思われているが、前ページでも紹介したように毎年日本でも10〜40個近くの竜巻や突風が全国各地で発生している。竜巻の発生確率はアメリカほどではないが、アメリカの国土が約20倍であることを考えれば、決して少ないとは言えない災害なのである。
<視察より>
下記写真は、埼玉県越谷市に住むいとこの児玉剛氏が3日に撮影したものである。「非常に速い速度で迫ってきて、とても逃げられないと恐怖を感じました」と竜巻が移動するさまを見た感想を述べていた。
視察より 昨年5月6日につくば市で発生した竜巻は全半壊だけでも400棟以上を数え、一部損壊を加えると1000棟以上の被害をだした状況と比較すると、小規模の竜巻と言えるかもしれない。しかし、500棟以上もの住宅が損害を受けている状況は見逃せない。特に木造住宅の損害が多く見受けられたが、サイディング壁の大手住宅メーカーの住宅も同様の損害状況を見せていた。

通常竜巻は「通り道」と呼ばれる被害住宅の道が続いているが、今回の竜巻の特徴として上空に「飛び跳ねながら住宅街に着地」をしたという表現が適切かはわからないが、飛び飛びに被害住宅が見られるという状況であった。
竜巻被害の特徴は、竜巻によって巻き上げられたものが、住宅壁面や窓ガラスに衝突、破壊し、住宅内に入った突風によって天井、屋根が破壊されるケースが多い。この被災地区にも同様の被害が何件も見られ、特に大杉橋付近や船渡〜大杉地区にかけて連続した被災住宅が見られた。
大杉橋付近 飛来物によって大破した住宅 電柱は風に弱く、時に住宅の脅威になる。 電柱は風に弱く、時に住宅の脅威になる。 剣道場らしい建物が飛び、住宅を直撃 1階が崩壊し崩れた住宅も
今回の竜巻を見ても、いかに現状の住宅が災害に対して「無力」であるかを痛感する。被災された方に話を聞くと大半の方から「まさか我が家に竜巻が襲ってくるなんて・・・」という言葉が返ってくる。災害はその「まさか」との遭遇の連続。何千万円もの高額な買い物だけに「まさか」に備えることこそ、住宅選びの第一ポイントではないだろうか。
特に昨今の傾向として、豪雨、豪雨に伴う土砂災害、台風、竜巻などが巨大化の方向にあり、地震も活動期に入ったと言われている。災害は「必ず我が家を襲うもの!」と認識し、「まさか」に対応できる「災害に無傷」で「家族と財産を守る」ことのできる住宅を選ぶことが何よりも住宅選びでは重要ではないだろうか。
以上
報告者:一般社団法人 防災住宅研究所
代表理事 児玉 猛治
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