1. HOME
  2. contents
  3. 耐震補強すれば、旧耐震基準で建てられた木造住宅でも震度7に耐えられるのか?

<防災アレコレ9>耐震補強すれば、旧耐震基準で建てられた木造住宅でも震度7に耐えられるのか?

まず、下記の資料を見てください。阪神淡路大震災の損壊木造住宅のデータです。昭和56年6月に建築基準法が改正され、それ以前を「旧耐震基準」、それ以降を「新耐震基準」で建てられた建物に区分けしています。旧耐震基準で造られた住宅の実に93.9%に損壊が認められ、中破以上が6割以上にも及んでいます。

阪神淡路大震災で倒壊した木造住宅

阪神淡路大震災で倒壊した木造住宅

とは言え、新耐震基準で造られた住宅も決して「地震に耐えられた」とは言えません。実に53.8%、半分以上の住宅で損壊が認められているのです。この阪神淡路大震災の被害状況を踏まえ、平成12年に4月1日に「住宅の品質確保の促進等に関する法律(以下「品確法」という。)」施行され、「住宅性能表示制度」もスタートしました。中でも注目されたのが「耐震等級」と呼ばれる住宅性能表示制度および耐震診断により、建物がどの程度の地震に耐えられるかを示す等級です。建築基準法の耐震基準を満たせば「等級1」、その1.25倍なら「等級2」、1.5倍なら「等級3」となっています。住宅メーカーは「耐震等級3」ですから「安全」です! と言って営業していますが、熊本地震では、この「耐震等級3」でさえ損壊しているのですから、「安全」と言えるのか大いに疑問が残るところです。

さて、「耐震補強すれば、旧耐震基準で建てられた木造住宅でも震度7に耐えられるのか?」という質問に関し、「何を基準に耐えるとするのか」という問題が出てきます。現在耐震補強が強く勧められているのは「旧耐震基準」で造られた住宅の方々ですが、阪神淡路大震災のデータでもわかるように旧耐震基準で造られた住宅は地震の揺れに対して非常に弱い。ゆえに耐震補強は当然すべきです。ただ、新耐震基準レベルまで耐震補強したからと言って、安心はしないでください。新耐震基準で建てられた住宅の23.1%が中破以上しているのですから。それだけの耐震補強を行うと費用もかなり嵩むと思われます。耐震補強をしても家族の命を守ることができない可能性がありますので、もし、可能であるならば、建て替えをお勧めします。

では、どのような住宅が安全なのか? という質問に関しては、「WPC工法の住宅」をお勧めします。このWPC工法の住宅は、阪神淡路大震災の被災地に495棟建っていましたが、1棟として、「全壊、半壊どころか一部損壊もなかった」のです。それは熊本地震や巨大台風等でも同様です。一部損壊もないということは、備蓄品や発電器具、コンロ等があれば、避難所に行くことなく「我が家」でそのまま生活ができ、避難所で懸念される新型コロナウイルス感染症の感染リスクもなくなるのです。

耐震補強はやらないよりもやった方がいいのは間違いありません。ただ、それで「家族の命が守れる」と思ってはいけません。「我が家」はシェルターにもなり、家族の命を襲う凶器にもなるのですから!

阪神淡路大震災では多くの木造住宅が倒壊した

阪神淡路大震災では多くの木造住宅が倒壊した

防災住宅研究所ではYouTubeにて災害体験や、災害現場レポートなどの動画を公開しています。
動画は以下のリンクよりご視聴いただけます。

関連記事