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<WPC工法の家>WPC工法とは?!

皆さん、住宅工法で「WPC工法」ってご存じですか?あまり聞きなれない言葉ですよね。
この「WPC工法」をこれからはよく聞くようになると思います。
というのも、この住宅工法は、地震・津波・台風・竜巻・ゲリラ豪雨・土砂災害・シロアリ・腐朽菌などの住宅を襲うあらゆる災害に対して最も優れた住宅工法なんです。
この記事をスタートとする「WPC工法の家シリーズ」では、阪神淡路大震災以降の巨大災害が襲った災害現場を調査し、どのような工法の住宅が損壊し、どのような工法の住宅が損壊していないのか、
その実態を調査してきた(一社)防災住宅研究所 所長の児玉が「WPC工法」を紹介していきます。
第1回目はズバリ「WPC工法とは?!」です。
このシリーズを読み終わる頃には、災害時の住宅損壊の実態、そして「WPC工法」の概要が理解できます。

1.WPC工法とは?

WPC工法の語源

WPC工法の
WはWall=壁式
PはPrecast=あらかじめ作る
CはConcrete=コンクリートの略です。
解りやすく説明するなら、あらかじめ工場内で作られたコンクリート・パネルを建設現場で箱型に組み立てる工法で、木造の在来工法にように柱と梁で組み立てるラーメン工法とは大きく異なっています。
イメージ的にはラーメン工法が割りばしで組み立てた住宅で、WPC工法がかまぼこの板で組み立てた住宅を想像していただいたらわかりやすいかもしれません。

WPC工法の歴史

1923年に相模湾北部を震源地とするマグニチュード7.9の発生した関東大震災で10万人を超える死者数と約11万棟の全壊住宅、20万棟を超える焼失住宅が発生したという現実を教訓に、昭和30年代初頭に建設省が主導で「耐震性」「耐火性」「耐久性」をテーマに造られた住宅なのです。
当時の粋を集めたメイド イン ジャパンの住宅工法なのです。

WPC工法の特徴

WPC工法の語源でも触れましたが、特徴は現場打コンクリートの2倍の圧縮強度を持つコンクリート・パネルを箱型に組み立て、地震などの外力をラーメン工法のように柱と梁といった「点」で受けるのに比べ、「面」で受け止めるため、非常に強固な構造になっています。

2.WPC工法のメリット

メリットその1 対災害への耐性性能が高い

WPC工法のメリットは何と言っても他の住宅工法と比較して、飛びぬけて災害耐性が高いということが挙げられます。
阪神淡路大震災の被災地に建つWPC工法の住宅495棟のうち1棟も一部損壊がなかったばかりか、東日本大震災での5mの津波にも流されず、躯体構造をそのまま留めています。
つくば市の巨大竜巻にも躯体構造に損傷がなく、2014年に発生した広島土砂災害においても2mの土砂を受け止め流されず、下段の住宅を守っています。
このようにあらゆる災害に強い実績を持っています。

阪神淡路大震災の被災地に建つWPC工法の住宅

阪神淡路大震災の被災地に建つWPC工法の住宅


周りがすべて全半壊する中無傷のWPC住宅

周りがすべて全半壊する中無傷のWPC住宅

メリットその2 遮音性能が高い

壁がコンクリート・パネルで強固なため、例えば1000Hz時の実験で100dbの音がPCパネルを通って隣の部屋に届くと45dbに軽減されるほどです。
これは「電車通過時のガード下の騒音」が「静かな公園」程度まで軽減されていることになります。

メリットその3 ランニングコストが安い

財務省が定めた住宅工法別の「法定耐用年数」というのがあります。
「鉄骨プレハブ(肉厚3~4mm)」は27年、「鉄骨プレハブ(肉厚3mm以下)」は19年、「木質系プレハブ」22年、在来工法は20年でしかありません。
これらに比較し「コンクリート」は47年と20年以上も長いのです。
それに加えて工場で型枠に流し込んで作るPCの圧縮強度は現場打コンクリートの2倍なうえ、コンクリートの吸水率はわずか5.8%で水が染み込みません。
木造のようにシロアリや腐朽菌の被害もなく、いつまでも強度を保っていられるのです。

メリットその4 夏涼しく冬暖かい

壁に使用する断熱材の「発泡ウレタン」は、家庭では冷蔵庫、産業向けには大型冷凍庫などで使用されるほど断熱性に優れたものですから、夏は涼しく、冬は暖かく、年間の冷暖房コストは木造住宅の半分以下です。

3.WPC工法のデメリット

デメリットその1 初期建設コストが多少高い

WPC工法の住宅の坪単価は、鉄骨系住宅とほぼ同じでしょうか。規格住宅で坪60~70万円台、注文住宅で坪80~90万円台。
一方、木造住宅は規格住宅が40~50万円台、注文住宅が60~70万円台とするとイニシャルコストは20~30%割高かもしれません。
しかし、光熱費や耐久性などを考慮した住宅ローンが終わる35年間でライフサイクルコストを計算すると、間違いなくWPC工法の住宅が安いと言えるのです。
ただリフォームに関しても、増改築の場合はPCパネル自体が非常に強固で重く床・天井・壁すべてがこのPCパネルで造られているため、取り外すにもクレーンなどの重機が必要になり、木造住宅等に比べ、大掛かりになるのは否めません。

デメリットその2 箱型のデザインのため、好みがわかれる

WPC工法の住宅は床・天井・壁の6面すべてをPCパネルで形成するため、箱型になってしまいます。
そのためデザイン性は好みがわかれてしまいます。
しかしこの面で外力を受け止めるため、ラーメン工法等に比べ、はるかに強固なのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
WPC工法について今回はその語源、歴史、メリット、デメリットをご紹介してきました。
今後も防災住宅研究所目線で、「WPC工法」について迫っていきたいと思います。
次回は「WPC工法の強さの秘密」について迫ります!

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