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<防災アレコレ16>家庭でできる命を守る水害・浸水対策! 過去の事例からも学ぼう

「災害」と言えば「地震」や「台風」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
しかし近年増加しているのが「水害」です。皆さんはご家庭で水害対策はされていますか?
「水害の対策って何をどうすればいいの?」
と思う方が多いのではないかと思います。
地震などの対策はよく話題に上りますが、水害対策はどうしたらよいのかわからないですよね。
そこで今回は家庭でできる水害対策をご案内をしていきましょう。
この記事ではいざという時に困らない、今から取り組める水害対策がわかります。
また過去の災害から水害による被害もお伝えいたします。

鉄則!水害対策は普段から

近年は線状降水帯を伴うゲリラ豪雨や巨大化する台風によって予想を大きく超える降水量が襲ってきます。
時間雨量100mmを超えることも多く、通常、都市部の下水処理能力は50mm/時間と言われ、それを超えると吸収しきれず氾濫してしまうのです。
あっという間に街は水浸し、逃げることもできない・・・
そんなケースが多いのです。
危険が迫れば逃げればいい・・・
なんて悠長なことを考えていると逃げ遅れることも多いので注意が必要です。
水害は地震に匹敵する非常に怖い災害であることを知りましょう。

家庭でもできる水害・浸水対策

家庭でもできる水害対策1:住んでる場所のリスクを知る

誰でも簡単にできる水害・浸水対策の第一歩は、今お住まいの場所が、どのような水害・浸水リスクを持っているのかを知ることです。
お住まいの地域の自治体のホームページには洪水や浸水のハザードマップが掲載されています。
近くのどの河川が氾濫する可能性があるのか、同時にどのくらいの水量が襲って来る可能性がるのかを確認し、対応策を考えておくことが大切です。
平成30年7月豪雨と命名された豪雨で岡山県倉敷市真備町は高梁川の支流が決壊し、街が水没しました。
その水没した状況は、その前年に作成されたハザードマップに記載されていた通りだったことで、注目されました。

平成30年7月豪雨災害の前年に作成されたハザードマップ

平成30年7月豪雨災害の前年に作成されたハザードマップ

家庭でもできる水害対策2:「安全な建物」に避難

ハザードマップによって「我が家」の水害リスクが確認出来たら、次はどのように対応するかです。
近年巨大台風が襲ってきたときにニュースで「早めに安全な建物に避難してください」と早期避難を呼びかけますが、「安全な建物」とはどういう建物なのか何の指示もありません。
こんな中途半端な指示は非常に危ないです!
個人個人によって「安全な建物」の基準が違い、一つ間違えば非常に危険な状態を含んでいます。
というのも、どの住宅メーカーも「災害に強い」と言って住宅を販売します。
その言葉を鵜呑みにしてしまい「我が家は災害に強いから大丈夫!」と信じ込み避難しないでいたら、取り返しのつかない被害に遭ってしまった・・・では遅いのです。
当然のことですが、地下室には絶対に入ってはいけません。
「安全な建物」とは「鉄筋コンクリート造」の建物です。
河川の氾濫、津波危険区域にお住まいの方は、自宅から100m以内に建つ5階以上の鉄筋コンクリート造の建物を避難ポイントにマークし、巨大地震発生時や河川の氾濫の危険性が高まったときには停電となった夜間でも早期にたどり着けるようにシミュレーションを何度も行っておくことです。
(一社)防災住宅研究所が提唱する「防災住宅」は鉄筋コンクリート造のWPC工法で造られていますし、屋上利用への避難や津波危険エリアの方には「津波対策シェルターペントハウス」を設置されることを勧めます。

つくば防災科学技術研究所で行われたシェルターペントハウスの水没実験

つくば防災科学技術研究所で行われたシェルターペントハウスの水没実験

▼WPC工法についてはこちらの記事をお読みください▼

家庭でもできる水害対策3:定期的な確認と水路の清掃

都市部の下水処理能力は50mm/時間と書きましたが、その数値以前でも街に水が溢れることがあります。
それは雨樋が枯葉や時に鳥の巣などによって詰まり、溢れてしまい、水路が同様に枯葉やごみ、土砂などで詰まり、雨樋が機能せず溢れ出てしまうというケースも少なくありません。
日頃から雨樋や水路は確実に流れているかを確認するとともに定期的な清掃は心掛けておきましょう。

水害発生時の注意点について

避難のタイミング

水害時で難しいのは「どのタイミングで避難するのか?」ということです。
日本人は「お隣さんはまだ避難していないから・・・」と地域との共同歩調を気にし、「自分だけ避難したら」と周りの目を非常に気にするところがあります。
「我が家」が「防災住宅」あるいは「鉄筋コンクリート造の5階以上(河川の氾濫エリアの方は3階以上)」であれば自宅避難も可能ですが、それ以外の方は早期避難が必要です。
気象庁では昨年から大雨特別警報の発令基準を5キロ四方単位から1キロ四方単位で発表を行うように改善し、精度を高めていますが、大雨洪水警報が出る時にはどこかで被害が発生していることもありますので、

・自治体から発令される避難指示に従う
・避難を行う降水量の自分なりの基準を作っておき行動に移す

ということが重要です。

避難に必要なアイテム

すでに道路が水没している中で避難する場合は「長い棒」と「運動靴」、「替えの靴と靴下」をご用意ください。
道路が氾濫水で使っている場合など、側溝の位置などがわからなくなっています。
「長い棒」で足元を確認しながらゆっくり避難してください。
その時に長靴はNGです。
靴の中に水が入り、重く歩きにくくなってしまいます。
運動靴で避難しましょう。
水が引いたときのため、「替えの靴と靴下」を用意しておくといいでしょう。

避難時に用意するもの
・長い棒
・運動靴
・替えの靴と靴下

過去の水害に学ぶ

早期避難ができなった悲劇!

平成30年7月豪雨の襲われた広島県安芸郡坂町小屋浦の災害現場に行き、住人の方にインタビューをした時の話です。

「避難勧告が出たので急いで外に出てみると家の前の道が川のように水が流れていて、とても避難できないと思って家に入ると家の中まで水が迫ってきました。これは危ないと2階に逃げて窓から目の前の川を見ていたら、上流にかかる橋に流木や鉄筋が流れ着いて流れをせき止める感じで、橋の両側へもものすごい勢いで流れが広がっていました。するとその量は見る見るうちに広がって、川向うにあった2件の家を流してしまったんです。もう恐ろしくて恐ろしくて、死を実感しました」

この話を聞いたとき、(この住人の方は運が良かった、もしかすると同じように流されていたかも)と思ったものです。
勢いのある水が襲ってきたとき、人間はわずか30cmで歩けなくなり、流されてしまいます。
下記の写真はインタビューをした方は左の家の方。川を挟み反対側にあった2件の住宅が流されています。
山々が近い場合、氾濫水とともに土砂や石、木々なども流され押し寄せてきます。
この方の住宅は運よく流されませんでしたが、命を失う危険と背中合わせだったのです。

平成30年7月豪雨の襲われた広島県安芸郡坂町小屋浦地区

平成30年7月豪雨の襲われた広島県安芸郡坂町小屋浦地区

本当に怖いのは水害後の土砂

河川の氾濫ハザードマップと同様に土砂災害ハザードマップも各自治体には用意されています。
近年はゲリラ豪雨に伴う土砂災害に多くの地域が脅かされています。
特に西日本は中国山地が花崗岩質で形成され、大量の雨が降ると土砂災害が発生しやすい地盤なのです。
また西日本のみならず、土砂交じりの氾濫水が住宅に入ると撤去が容易ではありません。中にはヘドロ状の土砂もあり、自治体が貸し出してくれるわずか半日程度のバキュームでは、とても吸い出すことは困難で、汚泥の撤去、洗浄、消毒となると大変な人力と時間が必要になってきます。
木造や鉄骨系住宅は腐朽菌、錆の問題があり、建設時からの強度低下は否めないようです。

軽量鉄骨住宅の床下にたまった汚泥(平成30年7月豪雨広島県安芸郡坂町小屋浦地区)

軽量鉄骨住宅の床下にたまった汚泥(平成30年7月豪雨広島県安芸郡坂町小屋浦地区)

まとめ

台風は今後巨大化することが予測され、ゲリラ豪雨もこの30年間で約1.5倍に回数が増えています
河川の氾濫、家屋の浸水、大雨に伴う土砂災害など、「水害」は毎年国内のどこかで発生しています。その水害や土砂災害から家族の命を守るにはどうしたらよいのか!
最も大切なのは(一社)防災住宅研究所が提唱するような「防災住宅」であるかどうかです。
「防災住宅」と同じWPC工法の住宅は河川の氾濫どころか東日本大震災の津波にも流されず残った実績を持ち、2014年広島土砂災害でも2mの土砂を受け止め下の住宅街が流されるのをくい止めています。
残念ながら木造、軽量鉄骨造では流されてしまっています。
床下の土砂も「地熱利用強化基礎」を採用するWPC工法の住宅では入ることはありません。
このような「防災住宅」にお住まいの方ならば、垂直避難をお勧めしますが、そうでない方はまずは早期避難を実践してください。
水の脅威は地震災害に匹敵するということをお忘れなく!

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