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<家を建てる人へ:その4>中古物件のリノベーション、オススメしない3つの理由

先日、ZOOMでのオンライン防災セミナーを実施したとき、次のような質問がありました。「築50年の木造住宅をリフォームして住みたいと考えていますが、大丈夫でしょうか?」というご質問でした。
私は即座に応えました。「やめた方がいい」と。築50年と言えば、1981年に改定された新耐震基準ではなく、旧耐震基準で建てられた住宅です。近年、古民家をリフォームして旅館や飲食店、小物屋を始めるのが若い方たちの間で人気があったり、中古物件をオシャレにリノベーションして住まれる方も多いと聞きます。新築を建てるよりも値段的にも安く、比較的手が届きやすいというのが一番の理由でしょうか。
しかし、私は中古物件のリノベーションはオススメしたくありません。

オススメしない理由①地盤が不明

おススメしない一つ目の理由は、地盤の状況が分からないことです。通常、新築する場合は、まず、その土地にどのような災害リスクがあるのかを調べ、地盤調査も行います。その結果として地盤改良を行なったりもしますが、中古物件を購入する場合は、皆さん地盤調査など行わないのではないでしょうか。
住宅の状態を確認し、値段的にも予算内に収まるからと購入を決断されるのでしょうが、その地盤が強いのか、弱いのかどうかもわからないままです。
写真は北海道胆振東部地震の被災家屋ですが、地震によって液状化が発生、家が傾いてしまっています。地盤調査を行い、液状化の可能性などが見つかり地盤改良していたら、このような結果を引き起こすことはなかったはずです。

オススメしない理由②施工状況を確認できない

おススメしない理由②ですが、どのような住宅会社が施工し、そのような方々が施工したのか、建築時の状況も分からない・・・もし、手抜き工事をされていたとしても、何も知らずに住まなくてはいけないのです。災害が襲ってきて損壊しても後の祭りです。
よく考えてください。安いからと言って、災害で損壊してしまえば、修繕費や建て替えなど、結果として高くついてしまうケースも少なくないのです。ましてや家族の命を失ってしまえば、取り返しのつかないことになってしまいます。
知人が築25年の中古木造物件を購入しリノベーションしましたが、地中に埋め込んであったガス管が古くなりガス漏れが発生。調査・修繕費がとても高くついた、と知らせてくれたことがあります。

オススメしない理由③損壊の恐れ

三つ目の理由。多くの災害現場を調査してきましたが、古い住宅ほど、損壊の割合が高いのです。住宅は必ず劣化していきます。高温多湿な日本はシロアリや腐朽菌も多く、完璧な防蟻を行わなければ次第に木造は蝕まれていきます。中古物件を購入して床下をはぐってみたら、シロアリの温床だったということも少なくないのです。

古い住宅ほど、災害時に損壊しやすい!

「一戸建てじゃなくて、築50年のマンションだったら大丈夫ですか?」という質問が続けて入りました。これに対しても私の答えは一緒です。「やめた方がいい」と。阪神淡路大震災では鉄筋コンクリート造の建物も多数損壊していましたが、その大半が旧耐震基準で造られた建物でした。

モノを大事に使用することは大切なことですが、住宅に関してはお勧めしたくはありません。何故ならば、日本は世界で最も災害が多い国なのですから・・・。

次は、耐震基準についてもう少し深くお伝えしていきます。